- 当院のアメリカ式虫歯予防
~何度も虫歯で悩んでいる患者様のために~ - 虫歯予防への取り組みのきっかけと特徴
- アメリカの虫歯専門家による院内セミナーの実施
- 虫歯の4大リスク因子とは??『Keyesの輪』
- 虫歯のリスク判定
- リスク因子にあわせた予防方法
- う蝕(虫歯)予防Q&A
当院のアメリカ式虫歯予防
~何度も虫歯で悩んでいる患者様のために~
「歯磨きを頑張っているのになんでいつも虫歯ができてしまうの?」「治療しても治療してもなんで繰り返し虫歯ができてしまうの?」「周りには虫歯が全くない人もいるのになんで自分はいつも虫歯になるの?」と思ったことはありませんか?
また、歯科医院で『あなたに虫歯ができたのは、歯磨きが出来てないからです』とだけ言われたことはありませんか?
虫歯は早期発見であれば削る量を最小限にできます。
ですが、最小限であっても、虫歯で削った歯が元に戻ることは絶対にありません。
根本の削る原因となる虫歯を作らないように予防していくことが、何よりも大事です。
福岡天神ささだ歯科では、決して患者様の歯磨きのせいだけにはせず、虫歯の原因、患者様ひとりひとりにあった予防法をお伝えしております。
虫歯予防への取り組みのきっかけと特徴
院長笹田は、アメリカ留学時代に日本と全く違う現地の虫歯予防の取り組みを目の当たりにしました。あまりの日本との違いに衝撃を受け、その手法を取り入れて患者様へ貢献すべく、福岡天神ささだ歯科ではアメリカ式の虫歯予防法に取り組んでいます。
※特に国内未販売の5000ppmの高濃度フッ素配合の歯磨剤を取り扱うなど、可能な限りアメリカの虫歯予防と同等の取り組みを行なっております。
5000ppmの高濃度フッ素配合の歯磨剤(※国内未販売・福岡天神ささだ歯科では薬機法の手続きを経て、正規にアメリカから輸入しております。歯科医師の厳密な指導が必須となります。また、当院受診後に虫歯リスクに関する説明を受けていただいた患者様限定で販売しております。)
国内未承認医薬品について
- 医薬品医療機器等法上の承認:未承認(日本薬機法上の医療機器として認証・承認を得ていない装置であるため、厳重な管理と歯科医師の指導、そして患者様との同意の上でのみ使用いたします)
- 入手経路:薬機法の手続きを経て、正規にアメリカから輸入
- 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等の有無:無し
- 諸外国における安全性等に係る情報:https://www.denmat.com/mpattachment/file/download/id/81/
アメリカの虫歯専門家による院内セミナーの実施
虫歯専門家による院内セミナーの実施
歯科先進国であるアメリカIndiana大学う蝕学講座終身准教授、安藤昌俊先生による院内セミナーを複数回実施し、科学的根拠に基づいた虫歯のリスク管理・予防を行っております。
アメリカIndiana大学う蝕学講座終身准教授、安藤昌俊先生による院内セミナー
虫歯の4大リスク因子とは??『Keyesの輪』
虫歯は多因子性疾患であり、実は『歯磨きがうまく出来ていない1つの理由だけではなく、様々な因子が重なった時に虫歯になる』ことが分かっています。
ですので、患者様一人一人の原因を診断し、その原因にあう予防をしなければ虫歯はできます。
福岡天神ささだ歯科では、まず最初に、どの因子のリスクが高いのかを診断していきます。虫歯のリスク因子をまとめたものとして有名なのが、『Keyesの輪』があります。これによると、虫歯のリスクとは、『宿主』『細菌』『食事』『時間』の4つに分けられます。(詳しい説明をご希望の方は御来院ください。)
【図】虫歯の発症に関する『Keyesの輪』
あまり知られていない虫歯のリスク因子の代表として、以下のものを例として解説します。
①唾液の減少
唾液が減少し、口腔内が乾燥してしまうと虫歯のリスクは顕著にあがります。
福岡天神ささだ歯科では、唾液の流量検査(サクソンテスト)を行い唾液の分泌量を検査しています。
そこで乾燥が認められた場合、原因を調べていきます。
唾液の減少の原因には、以下のようなものが挙げられています。
- がんの放射線治療
- 自己免疫疾患(シェーグレン症候群)
- 鼻疾患による口呼吸(アレルギー性鼻炎、蓄膿症など)
- 歯並びによる口呼吸
- 水分補給があまりできない生活環境
- よく喋るお仕事
など、どれが原因かによって対策の方法も変わっていきます(特殊な疾患が疑われる場合は、精密検査のために大学病院へ紹介となる可能性があります)。
②間食が多い、ダラダラ食べをしている
(食事の『頻度』が内容よりも大切!!)
虫歯が出来やすい食事として、砂糖が多いもの(ケーキやチョコなど)を想像していませんか??
確かにそれは事実ですが、実はそれよりも虫歯の大きな要因が『間食やダラダラ食べをしている(食事や間食の頻度が多い)』ということです。
これを説明するために、お口の中のpH(ステファンカーブ)について解説します。
【図】 食後の口の中のpHの変化(ステファンカーブ)
口腔内のpHは通常中性を維持していますが、食事をすると虫歯菌の働きで酸性へと傾くことで歯が溶けてしまいます。具体的には『食後20〜30分(エナメル質)から40〜60分(象牙質)が歯が溶ける時間』となります。この時間中に虫歯は発生するのです(図参照)。大切なことは、『これは一度の食事で生じる虫歯の発生持続時間』ということです。
例えば1日3食で決まった時間のみに規則的な食事をしている方は、この歯が溶ける(虫歯になる)時間が3クールのみとなります(図参照)。
【図】1日3食の場合のステファンカーブ
しかし、間食の頻度が多い方やダラダラ食べをしてしまう方は、pHのバランスが酸性へ傾いている時間が長くなる=歯が溶けて虫歯になる時間が長くなっています(図参照)。
【図】間食の頻度が多い(1日3食と2回の間食)場合のステファンカーブ
ここで2つの例の中で注目してもらいたいのは、どちらのパターンでも昼食の後にケーキを食べていることです。
しかし昼食の『直後にデザートとして』ケーキを食べた場合、歯が溶ける時間は合わせて1クールだけとなります。
一方で昼食の『しばらく後に間食として』ケーキを食べた場合、歯が溶ける時間は昼食と間食の2クールとなってしまい、歯が溶ける時間が2倍になってしまいます。
つまり、
間食が多い=口腔内のpHが酸性の時間が多い=歯の表面の脱灰時間が長い=虫歯になりやすい
ご自身の生活習慣が虫歯のリスクをあげているということに繋がります。
そこで、当院では、アンケートで食事管理を用い、生活習慣に潜んでいる虫歯のリスクも見逃さずコントロールするようにしています。
【図】アンケートでの食事管理の例。
食生活で改善点がある場合に指摘しながら、虫歯になりにくい食生活を心掛けていただきます。
虫歯のリスク判定
患者様一人一人のリスク因子を明らかにした後に、虫歯のリスク判定を以下の基準に基づき行います。
以下のような状況の場合、『虫歯のリスクは低い』と判定され、新しい虫歯の発症や現在、口腔内にある虫歯の進行は起こりにくいと考えられます。
- 不活性虫歯
- 前回のむしば治療は3年以上前
- 他の要因は、無視できるほど低い
- 過去数年、虫歯の(進行などの)活動性の証拠はない
以下のような状況の場合、虫歯は『中等度のリスク』と判定されます。
- 新しい虫歯や虫歯の進行はない
- 歯垢(プラーク)の量は少ない
- 間食の頻度が高い
- 唾液流出に問題がある
- フッ化物の応用に問題がある
以下のような状況の場合、虫歯は『ハイリスク』と判定され、患者の現状に変化がなければ、非常に高い確率で新しい虫歯が発症し、現在口腔内にある虫歯は進行すると考えられています。
- 新しい虫歯の発症(前回の診察から)
- (進行などの)活動性虫歯の存在
- 歯垢の量が多い
- 間食の頻度が高い
- 唾液の流出に問題がある
リスク因子にあわせた予防方法
リスクが中等度〜ハイリスク患者様への取り組み
歯のエナメル質が弱かったり、口腔乾燥がある、ミュータンス菌(虫歯の代表菌)が口腔内に多い方はブラッシングが上手でも、虫歯が再発してくる可能性があります。
感受性が高いと診断した方には、メンテナンス時の虫歯チェック、フッ素予防に加え、セルフケアにてフッ素を取り入れていただいております。
当院のホームケア用品の取り組み
通常、日本の一般の歯磨き粉に含有できるフッ素濃度は、最大1450ppmFと定められています。中程度リスクの方へはこの歯磨き粉の使用を推奨しております。
しかし、ハイリスクの患者様にはこの歯磨き粉では十分ではないと言わざるをえず、国内での通常の対応は限界があります。
しかし、予防先進国のアメリカでは、歯科医師の処方で最大5000ppmFの濃度が含有されている歯磨き粉がセルフケアで使用できます。
当院では特別に、ハイリスクの患者様へは処方をさせていただきます。(※国内未販売のものでありますが、当院では輸入しており、取扱があります。歯科医師の厳密な指導が必須となります。)
5000ppmの高濃度フッ素配合の歯磨剤(※国内未販売・当院では薬機法の手続きを経て、正規にアメリカから輸入しております。歯科医師の厳密な指導が必須となります。また、当院受診後に虫歯リスクに関する説明を受けていただいた患者様限定で販売しております。)
2022年10月に公開された日本歯科保存学会は『根面う蝕の診療ガイドライン』では、推奨事項の一つとして『5000ppmフッ化物配合歯磨剤を使用させることにより、通常のフッ化物配合歯磨剤(1,100~1,450ppm)に比べ、活動性根面う蝕が硬くなり、非活動性になる。よって、活動性根面う蝕の回復に、5,000ppmフッ化物配合歯磨剤の使用を提案する」と述べています。国内で販売されていないものにも関わらず、このような提案がなされ、5000ppmフッ化物配合歯磨剤の有効性の高さが伺われます。
国内未承認医薬品について
- 医薬品医療機器等法上の承認:未承認(日本薬機法上の医療機器として認証・承認を得ていない装置であるため、厳重な管理と歯科医師の指導、そして患者様との同意の上でのみ使用いたします)
- 入手経路:薬機法の手続きを経て、正規にアメリカから輸入
- 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等の有無:無し
- 諸外国における安全性等に係る情報:https://www.denmat.com/mpattachment/file/download/id/81/
歯科医院でのメンテナンス時の取り組み
- 歯科医師、歯科衛生士の虫歯チェック
- 半年もしくは1年に1度のレントゲンでのチェック
- ブラッシングの再チェック
- 歯科医院のみでしか行えない高濃度フッ素の塗布(3カ月に1回メンテナンス時)
- 中程度リスクの方へは、9000ppmFのフッ素トレーの使用
- ハイリスクの方へは、22500ppmFの高濃度フッ素バーニッシュの使用
を行い、リスクをコントロールしていきます。
22500ppmの高濃度フッ素バーニッシュ(※国内未販売・当院では薬機法の手続きを経て、正規にアメリカから輸入しております 歯科医院のみでの使用に限定されます)
国内未承認医薬品について
- 医薬品医療機器等法上の承認:未承認(日本薬機法上の医療機器として認証・承認を得ていない装置であるため、厳重な管理と歯科医師の指導、そして患者様との同意の上でのみ使用いたします)
- 入手経路:薬機法の手続きを経て、正規にアメリカから輸入
- 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等の有無:無し
- 諸外国における安全性等に係る情報:https://www.centrixdental.com/media/pdf/ifu-sds/FluoroDose-Canada-Instructions.pdf
ブラッシングが苦手
虫歯のリスクをあげるのは、ブラッシングだけが原因ではありませんが、プラーク(歯垢)が歯の表面に長時間付着していることは、虫歯のリスクを高めることに繋がります。(※プラークの量よりも、プラークが付着している時間が重要だと言われています。つもり、少量でも長時間残存していると虫歯のリスクが高まると言われています。)
今まで歯医者でブラッシング指導を受ける時に、鏡を見ながら指導されることがほとんどだと思います。
まず、お口の中の磨き残し(プラーク)がどこにあるか一目でわかる液でお口の中を染め出しさせていただきます。
今まで歯科医院で、「ここに汚れがついてます」と歯ブラシの当て方を歯科衛生士さんは一生懸命説明してくれるけど、よく見えない。よく分からない、と感じたことはありませんか?
そのため、当院ではお口の中を3Dスキャナーにてスキャンし、モニター上に拡大表示していきます。
プラークの染め出しとスキャンの様子
患者様にも、モニターを見ていただきながらブラッシング指導を行っていきます。
スキャン画像は、3Dになっているため、表側だけでなく、裏側や噛む面から見た画像もお見せしながら指導を行うことができ、
患者様からも「こんなブラッシング指導は初めて」や「自分の口の中を隅々まで見るのは初めてで分かりやすい」など好評をいただいております。
大画面モニターを見ながらのブラッシング指導
プラークの染め出しとスキャン画像
口腔内もご自身の体の一部です。
ご自身でブラッシングが苦手なところを把握していただくことはもちろん、歯並びや補綴物(被せ物)がいくつ入っているのか、右上左上どこに入っているのかなど患者様自身にご自身の口腔内をきちんと知っていただくことが大切です。
当院では、最新の3Dスキャナーやマイクロスコープなどを用いて、映像化をしながらブラッシング指導はもちろん治療説明も行っています
う蝕(虫歯)予防Q&A
歯磨きは朝と夜以外にお昼もした方が良いのでしょうか?
最低でも1日2回のブラッシングがむし歯や歯周病の予防に有効といわれています。
お昼のブラッシングもできるのであればしていただくことにマイナスはないです。
ただ、1日に何回も歯磨きするよりも、じっくり2回した方が良いと言われています。
歯磨きは何分くらいしなければいけないですか?
原則何分というルールはありません。
歯磨きの目的はお口の中のプラークを最小限まで減少させ、むし歯や歯周病を予防することです。
お口の中のプラークを減らすには歯ブラシによる歯面の清掃とフロスや歯間ブラシによる歯間の清掃が必要です。
これらを行うと大体約10分ほどかかることが多いです。
フッ素は歯や体に悪くないのですか?
フッ素が体に悪いのではないかとご心配なさっている方はご安心ください。
確かにフッ化物は殺虫剤などに含まれているような超高濃度であれば身体に対して毒性がありますが、歯科で使用されるフッ素の濃度であれば身体への影響は少ないです。
その代わり著明なむし歯予防効果が論文等でも証明されており、お口の中へ使用するということのメリットの方が大変大きいと考えられます。
当院で処方するフッ素濃度5000ppmの歯磨き粉は十分な指導の下でのみ販売しております。
口の中をマッサージすれば唾液は出やすくなりますか?
唾液の減少は、むし歯のリスクを上昇させます。
当院では唾液が少ない患者様へ簡易的な流量検査を行い、減少の原因に対する対処法をお伝えしております。
ご質問いただいている唾液腺マッサージも一つの方法です。
また一番簡単にできる方法でしたらキシリトールガムを噛んでいただくなどもございます。
季節によって唾液が多くなったり少なくなったりすることはありますか?
季節によって唾液が多くなったり少なくなることはないと考えられます。
ただ花粉症の時期で鼻が詰まることにより口呼吸になってしまい、お口の中が乾燥しむし歯のリスクがあがってしまうということはあります。
当院では鼻疾患を患っている患者様へは必ずむし歯のリスクのご説明、予防法の実施を行っております。